20220918

僕が思う「歌」とは1

音楽活動を始めて、そろそろ10年が経とうとしています。その中で、歌うたいとして、歌というのは何をさすのか、ふと考えた時に、歌い始めた時と今とで随分変わった気がしています。
そもそも、なぜ歌うようになったのか。なぜ人前で歌いたいと思ったのか。考えてみようかなと思います。
ライブハウスに出て聴いてもらうようになるよりはるか前、それこそ物心つく前から「よーく歌うやつだった」と家族や親戚は僕にいいます。
2歳の頃、親の元でカセットから流れたサザンオールスターズの「愛の言霊」。
それを本家のマネをして歌っていたそうです。
記憶の外まで歌っているとは。まさか自分が。そうは思いましたが、成人してまで歌ってるんですから、もはや歌は僕の中に棲みついてるんだろうなぁ、と思います。

何かの衝動で、とか、何かがきっかけで、とか、語れたらいいんでしょうが、そんなのは本当に無く、本能のままにまずは歌っていた、という背景があります。
それが、小学生になって音楽の授業が始まると、より僕のなかの歌は広がりを持ちました。
合唱、ミュージカル、楽器演奏…初めて音符に触れ、いろんな知識を得ました。
自分にはいつしか、「僕は歌がうまいんだ」「僕は音楽ができるんだ」という自負が生まれるようになります。
それは、音楽の先生をはじめ、他の子が自分に対して言ってくれた言葉がきっかけでした。
「うまい」と。
嬉しかった。ただただ歌ってきてただけなのに、それが褒められるなんて。
僕はもっと音楽を楽しむようになりました。それで良かった。
それで良かったはずなのに、時が経つにつれて、複雑性を持って、僕の音楽は変化をはじめます。